合成技術とその活用
当社分析技術を駆使して天然物などから探索した特徴香気成分やその類似化合物群について、酸化反応、ラジカル反応、Grignard反応、Wittig反応など多くの化学反応を活用し、数多くの合成香料の試作を行います。続いて製品化に向けた開発・評価を繰り返すことで、多種多様なフレグランス・フレーバー製品の創造に貢献しています。

自然界に存在する香り成分を研究し、有用性が確認された成分や、それに類似した化学構造をもつ成分を化学的に合成することで安定した品質の香料をお届けします。
合成香料の活用により安定供給と適切なコスト管理が可能になります。天候不順による原材料の収穫量低下に伴う供給リスクや価格変動が大きい天然由来の香料に比べて、合成香料は安定した生産が可能で、それらの影響を受けにくいためです。
合成香料を取り入れることで、オリジナリティーのある幅広い香りを生み出すことができます。
AROMA CHEMICALS
当社分析技術を駆使して天然物などから探索した特徴香気成分やその類似化合物群について、酸化反応、ラジカル反応、Grignard反応、Wittig反応など多くの化学反応を活用し、数多くの合成香料の試作を行います。続いて製品化に向けた開発・評価を繰り返すことで、多種多様なフレグランス・フレーバー製品の創造に貢献しています。
LACTONES
曽田香料はラクトン類の開発・工業化において豊富なノウハウと実績を持ち、「ラクトンのリーディングカンパニー」として日々研究を積み重ねてきました。当社が開発・工業化したラクトン類の中で、最も主要な製品がγ-ラクトン類とδ-ラクトン類です。
果物等に多く含まれるγ-ラクトン類の場合、炭素数が5のγ-バレロラクトンは枯草やたばこの香調ですが、炭素数が増えるにしたがって、桜葉様、ココナッツ様、ピーチ様と変化していきます。
乳製品等に多く含まれるδ-ラクトン類の場合、炭素数が6のδ-ヘキサラクトンは華やかなアーモンドの香調ですが、炭素数が増えるにしたがってココナッツ様、ミルク様、クリーム様と変化していきます。乳製品等に多く含まれるδ-ラクトン類の場合、炭素数が6のδ-ヘキサラクトンは華やかなアーモンドの香調ですが、炭素数が増えるにしたがってココナッツ様、ミルク様、クリーム様と変化していきます。
特に炭素数が13以上のγ-ラクトン類、δ-ラクトン類には、その特徴的な香り以外にも食品の美味しさに寄与する味や食感を改善する効果があります。当社はこれらのラクトン類の機能を最大限活用した多彩なフレーバーをお客様に提供します。
MACROCYCLIC MUSK
香水の成分として欠かすことのできないムスクは、もともとはジャコウジカから採られる天然物でした。
その甘い香りや持続性、拡散性が重宝されてたくさんの香水に使用されてきましたが、ジャコウジカの絶滅の危機を受けて商取引が禁じられたことにより動物性のムスクは入手不可能となります。入手不可能となった動物性ムスクの代替品として注目されたのが合成ムスクです。
合成ムスクの構造は大きく分けてニトロムスク、大環状ムスク、多環状ムスク、脂環式ムスクの4種類があり、当社は大環状ムスクを製造しています。大環状ムスクはニトロムスクに比べて安全性が高く、多環状ムスクに比べて生分解性が高いという特徴を持っています。
15-Pentadecanolide
当社スペシャリティーの一つであるペンタリッドは、その上品な香りと生分解性の高さから世界市場で認知され海外でも多くの特許を取得しています。また、抗菌性を持つ素材でもあります。
SPECIALITY
ミルクラクトンはその成分自体がフレッシュなミルク様の風味を持っており、クリアーで豊かなミルキーさとクリーミーな味を付与することができます。
本製品は0.5%~20%という広範囲で使用することができ、ミルクフレーバー、バターフレーバー、クリームフレーバー、チーズフレーバーに特に有用です。
3-Hydroxy-4,5-dimethyl-2(5H)-furanone
シュガーラクトンは焦がした砂糖のような香りを持っており、ごく微量でも非常に強い効果を発揮します。
ブラウンシュガーフレーバー、メープルフレーバー、ベリーフレーバーに特に有用です。
各国で砂糖低減が推奨される中で今後ますます注目される製品です。
cis-6-dodecen-4-olideは単独では桃のような香りを持つ香気成分で、天然物としてはバニラビーンズの中に発見されています。
当社が開発した分析技術であるAROMATCH®を用いてフランス産の発酵バターを分析し、微量成分のcis-6-dodecen-4-olideが発酵バター特有のコク・ミルク感・甘みをエンハンスすることを発見しました。
(E)-3,7-Dimethyl-1,5,7-octatrien-3-ol
ホトリエノールはリナロールにも似たフローラルグリーン様の香気を持つ成分です。
マスカットグレープ、紅茶、緑茶等に含まれており、フレーバーに独特の甘さを付与します。
RESEARCH and DEVELOPMENT
香りの力で豊かな時間や特別な体験を生み出す研究開発に取り組んでいます。最先端の技術と独自の発想を活かし、五感に響く香りや素材を創造することで、食の楽しみや快適な暮らしを支えていきます。大切な瞬間や思い出に寄り添うように、人々の毎日をもっと魅力的に彩ります。
フレーバーは、主に飲食品に使用される香料を指し、その良し悪しが製品の品質や魅力を大きく左右します。 フレーバー開発部では、お客様の求める理想の風味を実現するだけでなく、生活者の幸せや喜びにつながるフレーバーを創造することを目的とし、調香、アプリケーション、官能評価の3つの役割を担っています。各分野が連携しながら、より良い食体験を提供するためのフレーバーを開発しています。
研究開発による確かな技術と、パフューマーの鋭い感性で時代のニーズにあった香りをお届けしていきます。嗜好性の高い香りを提供することはもちろん、香りの拡散性や、残香性、ニューエッセンスなど、特徴のある香料の開発に取り組んでいます。
私たちの開発する「基礎香料素材」は、飲食品メーカーが直面するさまざまな課題を解決するための重要な要素です。よりおいしく、より健康的に、そしてより安定した品質で食品や飲料を届けることを目指し、独自の技術で香料素材を開発しています。
私たちが日常生活で感じている香りや味(香味)は、目には見えないものですが、実際には多数の化合物が極めて微量ずつ集まることで形作られています。当社では、この「見えない香味」を可視化することで、それらがもたらす価値をより深く理解し、生活を豊かにすることを目指しています。 具体的には、香味に寄与する新たな成分を発見することや、人が香りをどのように感じ取るのかを調査する研究を行っています。このような取り組みを通じて、人々に安らぎや楽しさ、感動を届ける香りや味の開発を進めています。